五十肩、四十肩Q&A

Q:四十肩・五十肩とは何ですか?

A:
四十肩・五十肩は正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれる症状で、肩の関節やその周囲の組織に炎症が起こり、強い痛みや動かしにくさが生じる状態を指します。名前の通り40代〜50代に多くみられることからこう呼ばれていますが、実際には30代や60代以降の方にも起こることがあります。
特徴としては、突然肩を動かすと鋭い痛みが走る「急性期」、そして動かさなくても重だるい痛みが続く「慢性期」、さらに肩の可動域が制限される「拘縮期」と段階的に変化していく点が挙げられます。放置すると肩が上がらなくなる、着替えや洗髪が困難になるなど日常生活に大きな支障をきたすため、早期に施術を受けていくことが大切です。

Q:四十肩・五十肩はなぜ起こるのですか?

A:
主な原因は、加齢に伴う肩関節周囲の筋肉や腱、靱帯の柔軟性低下にあります。特に「棘上筋腱」などの腱板と呼ばれる組織が硬くなると炎症が起きやすくなり、痛みや可動域の制限が現れます。
また、姿勢不良や運動不足、長時間のデスクワークなどで肩周りの血流が滞ることも要因となります。さらに糖尿病や高血圧といった生活習慣病を持つ方は、血流や組織の修復能力が落ちやすく、四十肩・五十肩を発症しやすい傾向があります。
当院では、こうした背景を踏まえ、肩だけでなく骨盤や背骨のバランスを整える施術を行い、血流や神経の働きをスムーズにすることで、肩の負担を軽減するサポートを行っています。

Q:放っておくとどうなりますか?

A:
四十肩・五十肩は「そのうち自然に良くなる」と考えがちですが、放置すると症状が長期化しやすい特徴があります。特に拘縮期に入ると肩関節が固まり、腕が耳まで上がらない、背中に手が回らないといった「可動域制限」が残るケースも少なくありません。
また、痛みを避けて動かさない生活が続くと筋力低下を招き、さらに血流が悪化することで痛みが長引く悪循環に陥ります。結果として、日常生活の質が大きく低下し、家事や仕事にも支障をきたす方が多くみられます。
当院では、関節の動きをサポートする施術や肩周囲の筋肉へのアプローチを行い、痛みの軽減と共にスムーズな動作を取り戻すお手伝いをしています。

Q:どんな施術で効果が期待できますか?

A:
当院では、まず肩周囲だけでなく全身のバランスを見ていきます。四十肩・五十肩は肩単独の問題ではなく、姿勢の崩れや骨盤のゆがみ、背中や首の緊張が関与していることが多いためです。そのため、骨盤矯正や背骨の調整を行い、身体の土台から整えていきます。
さらに、炎症や強い痛みのある時期にはハイボルテージ施術によって痛みの軽減を図り、慢性期には肩の可動域を広げる施術やEMSによる筋肉のサポートを取り入れます。
これにより、血流が促進され自己回復力が高まるため、日常生活での動作が少しずつ楽になっていく効果が期待できます。

Q:自分でできるケアはありますか?

A:
ご自宅でもできるセルフケアとしては、肩を大きく動かさずにできる「温め」と「軽いストレッチ」があります。温めることで血流が良くなり、筋肉の緊張や痛みを和らげやすくなります。特に入浴で肩を温めることはおすすめです。
また、痛みのない範囲で「振り子運動」と呼ばれる軽い体操を行うことで、関節が固まるのを防ぐことができます。ただし、無理に動かすと炎症が悪化する恐れもあるため注意が必要です。
当院では、症状の段階に応じたストレッチ方法やセルフケアをお伝えしていますので、施術と併せて行うことでより効果的な肩の軽減が期待できます。